昔、20代の頃、S30Zに乗ってたんすよ。
その頃日産に勤めていた同級生に教わった事があるんす。

ポイント調整やらタペットやらバッチリやって、キャブの同調もバッチリやるとね、アイドリングが滑らかに揃って来る。
そこからヘッドカバーに10円玉を立てて、そいつが倒れない様になるまで振動を無くすんだなんて♪

まぁあれだ、実際に10円玉が倒れん様にする事は不可能に近いんだけど、更なる均一な燃焼を目指して、バキュームゲージを完璧に揃えた後にね、アイドリング状態でプラグキャップを一本ずつ抜いてみる。

すると抜いてもさしてアイドリングが下がらない気筒と、ガクンと下がる気筒があるんすよ。
下らない気筒はあんまし仕事をしてなくて、下がる気筒は仕事が出しゃばり気味って考え方。

仕事をしてない気筒のスロットルバルブを少し開けてやり、出しゃばりの気筒の方を下げてやると、極上の滑らかさが得られるんすよ。
でも注意しないと、高圧コードの電流が腕にリークして、肘までドカーーーン!なんてね(ワハハー)

不調エンジンの診断の手段として同様にプラグコードを抜いて行き、仕事をしてない気筒を割り出すなんて事も出来るんすよね。


僕は不調診断に際して、アイドリング時にプラグを抜いてみるって事を長年やって来ました。
ところがね、どうも変だぞと・・・・






surkit
コイツは今世紀に入る頃に学習した、ヨンフォアを含む一般的な並列四気筒エンジン(二輪)の点火の回路図なんですけどね。
これを知る前までは一つの点火コイルから並列に高圧電流が出て、1/4番なら同時にそれぞれのプラグがスパークして、エンジンに接地してから後、電流はバッテリーマイナス端子に戻るんだと思ってた。

(蛇足ですが、バッテリーにそんな高圧電流戻していいのかなっつーところがずーっと疑問だった。
今でもモンキーの高圧電流がどこに帰るのか不思議なんす)(元の12Vから数千倍に昇圧されるけど、エネルギー保存の法則で電流は数千分の一になるの?)


で、上の図ではコイルから出た高圧電流は1番のプラグでスパークした後、4番の接地電極から中心電極に向かいスパークし、高圧コードを通ってコイルに戻るんですね。
その後電気がどこへ消えてしまうのか、知らないんですが、そういう事になってるんですと。

この回路だと、例えば1番のプラグキャップを抜いた場合、回路が遮断されるので4番でもスパークしなくなる。
つーことは、2気筒運転になる訳だ。

そうなるとプラグキャップを抜いた気筒の仕事量を推し測る事が出来ないって事なのね。

それはそれで理解出来るんだけど、問題なのは1番と4番のプラグキャップをそれぞれ抜いてみた時に、アイドリングの落ち具合があからさまに違うって事。


これってオカルト現象だわなー。


1番のプラグキャップを抜いてから、4番のプラグを抜いて、こちらにはプラグキャップを嵌めてエンジンにくっつけてセルを回してみて、実際にスパークするのか試した事が無いんですが、理屈からすると4番はスパークしない事になってる。

オカルト現象の訳を知ってる方いらっしゃいましたら、是非モンでご教示願いたいのです(ぺこり)

(あ!ヒョトシテ1番のキャップを抜くと、二次電流は4番から出てスパークするのか?)

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分からぬ事は含蓄ある先人に聞けっつー事で、昨日RUST SALVAGE氏にご教示願いまして、二次電流は交流的な振る舞いでスパークを繰り返す事により仕事をして減衰して行き、消滅するという回答をもらいました。
お陰で長年の謎が氷解した思いであります。
この場を借りて御礼申し上げます(ペコリ)


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ちなみに点火コイル周りで不可解なオカルト現象がもう一つあり、本件を考察しているうちに、何となく謎が氷解した気がするので、その件はまた後日にでも♪