市原悦子逝く。
昨年夏に常田富士夫氏が逝った時もそうだったが、年が年とはいえ・・・・
まんが日本昔話は永久に不滅です。

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年末にヤフオクに出品されたCB400Fのダブルディスク用右ボトムケース(イタリア製)に心ときめかせたオジサンは多かったと思う。
かくいう僕も数個出品された物に入札したが、恐ろしい程の値段に競り上がっていたねぇ。

じつは随分前から初代きのこ号であるところのCB400F1を復活させようと準備を進めており、これに組み込むべくダブル用右ボトムケースを製作する事に。

時を同じくしてクラブ員papさんからもオーダーが入り、この正月休みを利用して複数個製作。




no title
20数年かけてコツコツ安いのを(ケチなの)買い集めたヤツっす。





forke1
まずはジャンクなノーマル左ボトムケースからキャリパーマウント部分をカットオフ。





forke2
切り出した部分を地味~ぃに摺合せ。




forke3
根気が要るんだワ。




forke4
30年熟成の冶具にセット♪




forke5
適宜仮止め溶接したら、本付け開始。




forke6
表側に取り掛かる頃には母材に充分余熱が入り、綺麗なビードが作れる。
双方のボトムケースの溶接の感じが違うのは材質による違いで、アルミ鋳物に含まれる不純物の含有量の違いによるもの。

一説には生産後期になる程不純物が多いとされている。
まぁあれだ、砂型鋳造品なので、製造ロットによってこの辺に違いが出るのは当たり前。
不純物が余りにも多いと溶接時に溶け込み拒絶反応が起き、2~3倍の時間が掛かってしまう。
するとフォークは熱ひずみを生じ、インナーチューブが挿入出来なくなる事も。




forke7
熔接ビードをこれまた地味ぃ~に超硬ューターで削り、フラップホイール~ペーパーーで馴らして・・・・




forke8
からのバフ仕上げ。




forke11
今回見えなくなる所のバフ掛けは手抜きで省きました。
まぁね、コストが掛かり過ぎてもあれだから。これでも実用性は充分。
後はオーナーが納得いくまで磨いてもらいましょう♪(ワハハー)




forke0
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残りは手が痛くナチャタのでバフ仕上げ中止。
オーナー自ら磨いていただくとしましょう♪




forke9
番外編。
熔接に難航し熱ひずみを生じてしまったボトムケースが一本。
熔接に3倍の時間が掛かってしまった事により、曲がりを生じたので、撓鉄(ぎょうてつ)方式で修正。

一人でやってるので撮影できんかったが、固定したボトムケースの曲がりポイントをガスバーナーで炙り、遠隔温度計で150℃を確認(アルミは鉄と違い焼け色による温度判断が出来ない)しつつ、突っ込んだインナーチューブでもってグイッと曲げ応力を掛けながら水で急冷すると、上手い事戻ってくれた。

インナーチューブはすんなりと挿入できる様になり、廃棄は免れた♪