完全に散ったのは一週間ほど前だろうか。
今年の金木犀はお彼岸頃に咲き出して、10月初旬には散ったかに見えた。
ところが細々ながらロングランで咲き続け、微かに香り続けた。

関西地方では珍しい事に、金木犀が二度目の満開を迎えている地域がある様だ。
金木犀の開花をきのこ採りの指標にする人は多い。
一度終わった松茸がまた出て来やしめぇかと、気を揉んでる人も少なくないらしい・・・・

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最近のいろいろね。




ここ数年は11月に入ると鯊の穴釣りに興じるのが慣例となっている。
鯊の天婦羅やら甘露煮はウマいし、焼き干しは下町の冬の風物詩。

鯊の穴釣りを始める前は11月と言えば山芋(自然薯)掘りだった。
本当なら弦が枯れ切れる師走の声を聞いてからが本番なんだが、その時分は仕事の繁忙期なのでね、芋を掘る程の心の余裕が無い。
だから僕的山芋シーズンは11月なわけだ。

しかし大師匠K山氏が事実上の引退、山芋師匠であり無二の金友五十郎氏が亡くなったのを切っ掛けに、山芋掘りはピタリとやらなくなった。

数年前より呑み朋の皆さんとも鯊釣りに興じる様になり、その中で山芋の話が出た時に、是非掘ってみたいとの要望が出た。

それじゃぁってんで、今シーズン何とかしようと、春先から弦をみっけたりして段取りしてたんだな。






1
で、先日外回りのついでに竹林に寄り・・・・






2
竹を調達。
コイツは山芋掘りの突き鍬の柄にする用。
生の青竹が柄になるまでには数々の工程を経るんだが、その途中で割れる事もあるので、3本段取りし、保険を掛ける。

本当なら2月頃、竹が休眠期に入り水の吸い上げが減ってる時分に採るのが最良。
そして天日乾燥に数ヵ月~数年かける。

しかしその時期は家業の繁忙期故、竹の採取をする余裕無し。
なので今回はやむを得ず10月に採取し、強制乾燥かな・・・・


竹も生えてからの年数により、様子が違う。
真ん中のヤツは生えてからある程度の年数を経てるので、色気が明るく、両端のヤツは若いので、緑が濃い。

これから天日乾燥し、柄の製作に入るんだが、早採りの竹だから、どうなるか・・・・






3
話は全然変わり、コイツは10月24日に仕込んだヤマブドウ。
前の週に収穫したヤマブドウを冷蔵庫の野菜室で9日間追熟させ、それを房から一つ一つ外したらこれだけの量になった。

ちなみに右側はサルナシで、ぶどうより2日前に潰して仕込んだヤツ。






4
サルナシの果汁を糖度計で計測すると15度程。
ここへ砂糖で補糖し、25度程にした。






5
さらに翌日の画像。
ヤマブドウの方も潰して仕込んだら、嵩が減ってこんだけ。
果肉の緑色と果皮のエビ色が混沌として、微妙な色加減。
量が少ないので水増ししようかとも思ったが、今回は見送る。

サルナシの方は発酵が進み、酵母が生成した炭酸ガスにより果皮が浮き、果汁と分離して来た。
これでもろみと呼んでいいかな。






6
ヤマブドウの糖度は11度。
野生種だからね、クマ仙人さん所の極甘デラウエアの23度には遠く及ばない。
サルナシ同様補糖し、25度へ調整した。






7
さらに数日後、ヤマブドウの方も果皮が浮き、シュワシュワと発酵して来た。
酵母の働きによって生成されたアルコールにより、果皮の色素が浸出し、素晴らしい色を呈してきた。
それにつれ、浮いた果皮の色は抜けて色褪せてくる。
順調順調。


現在は洗面器に張ったぬるま湯に浸け、25~30℃を維持。
好気性菌に酸素を与えぬ為、日に数度中身を撹拌。
充満した炭酸ガスをガス抜きしながら、尚も順調に進行中♪



※  あくまでもビネガー造りの一環だという事をここに明記しておく♪