8月13日は再びBENENDA号のメンテ。
エンジン腰上~足回りがリフレッシュされたBENENDA号、次はクラッチ滑りとギヤシフト関係のメンテ。
このエンジン、最初に乗り出した頃よりギヤシフトが異常に硬い。
ACGカバーとシフトペダルが近過ぎてつま先がカバーに当たってしまうという設計上の欠点があるため、若干シフトペダルを下げ気味にしてるせいもあるんだが、それにしても閉口する程操作が硬い。
峠道をクネクネする時なんか、リズミカルにシフトチェンジできぬので、切れのある走りが全然できん。
シフトドラムとかシフトフォークが原因だとすると、クランクケースを分割せねばならぬので、気が重い。
とりあえず一番手を入れ易いギヤシフトリンケージを点検してみる事に。
この辺の造りはヨンフォアよりもスマートかな。
内部はオイル焼けも無く綺麗。
シフトリンケージ関係を外した状態でシフトドラムを回してみるが、おかしな抵抗も無く、不具合は見当たらず、リンケージを復旧しても、動きはごく普通・・・・
う~ん・・・・
また、当りに偏りが見られるので、フリクションディスクが曲がってるね。
外したベ○リのフリクションディスクを数えると、8枚入ってたんだな。
フリクションディスクの幅はベ○リが2割程狭く、摩擦面積を使い切っていない、勿体ない設計だ。
一枚一枚のフリクションディスクの厚みは3.3mmでベ○リもCBも一緒に見えたが、7枚重ねると25mm:27mmでCBが厚かった。
これは巻き数の多いレートの低いスプリングに多めのプリロードを掛けて操作力を低減する為かな?
画像のシムが3枚ずつ入っており、これはCBには無い物。
netであたると、ベ○リには付いているんだね。
こういうちょっとした所に違いが多いんだな。
とりあえずクラッチ版の総幅が2mm厚いって事はそれだけクラッチプッシュロッドからプレッシャープレートまでの距離が遠くなり、ワイヤの遊びが多くなる。
更にクラッチセンターの4本のタワー天辺からプレッシャープレートのバネポケット底面までの距離は短くなるので、クラッチスプリングのプリロードは増える。
ガスケットはCBを使ったが、2ヵ所あるノックピンの外径が0.5mm太かったので、この部分をカッターで削って対処。
いつもはオイル漏れを嫌ってトヨタ推奨液体パッキン黒を使うんだが、早晩再び外す事になるかも知れぬので、今回は初めてガスケット両面にシリコングリスを塗ってみた。
合わせ面のコンディションさえ良ければオイルは漏れる事は無く、ガスケットの再使用が可能な方法だ。
裏側には悲しいクラックが・・・・
ま、往々にしてこんなもんだよな。
これを叩いて戻すと、下手すると表側にもクラックが及び、溶接修正を余儀なくされる可能性が大きい。
長年オイルに漬かっているこういったケースカバー、鋳物に付き物の目に見えぬ微細な巣にオイルが浸み込んでるので、完璧な溶接には難儀するんだな。
てなわけで、漏れてない事だし、ま、いっかって事で、このまま塗装する事に♪
艶が出ちゃった・・・
やっぱし艶消し剤入れんとダメだねぇ・・・・
ま、股こんだ塗りましょう♪
で、試乗の結果は・・・・
クラッチ総幅2mmオーバーに伴うクラッチワイヤの遊び増大はエンジン側とレバー側のアジャスターを目一杯で対処出来た。
欲を言えばワイヤを1センチカットしたいところ。
クラッチスプリングのプリロード2mm増大に関してはやはりレバー握りが重くなり、特に繋がりの微妙なタッチが難しくなった。
元々繋がりのタッチは唐突な傾向だから、ちょっちゅるカッタルイかな。
そして懸案のギヤチェンジのタッチは僅かながら軽くなり、思わずニヤリ♪
クラッチ滑りは完璧に無くなり、OK!
これでギヤシフトの硬さはの原因はクラッチの切れの悪さが原因だった可能性が高くなって来たねぇ。
エンジンが温まる程にシフトが硬くなるって事に鑑みても、合点がいく。
ベ○リが何の為にクラッチ板の枚数を増やしたのか・・・・
普通なら枚数=摩擦面積を増やして容量を稼ぎ、スプリングを弱める事で軽い操作が可能になるところ。
しかし勿体無い事にベ○リのフリクションプレートは幅が狭く、枚数を増やした分が相殺されてしまってる・・・
仮にクラッチアウター・センターの寸法がおなじだと仮定すると、クラッチ板がワンセット増えてるって事はクラッチプレートの厚みがCBに比して薄くなってるのかな・・・・
極度に薄いクラッチプレートは発熱により反りが出る事は充分に考えられる。
この辺もヒートするにつれて遊びが無くなってくる原因なのかも知れんねぇ。
クラッチ版の枚数をCB同様7枚に減らし、クラッチプレートもCBの新品を使えば、更に切れが良くなり、ギヤシフトが軽くなる可能性が残されてるねぇ♪
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