いつの間にか新しい休日が制定された様で、今日は山の日らしいね。
御山へでもひとっ走り行って、アンズタケでも採ってこようかとも思ったが、今日一日は左膝を労わり大人しくしてる事にした。

■ ■

先週フロント周りが一応のまとまりを見たので、8月6~7日はリヤホイール周りをまとめる事に。


500sproket1

ドリブンスプロケは社外品、ドライブスプロケは純正品。 どちらもNOSで、秘宝館から回してもらった。


500sproket2

ドリブンは旋盤屋に挽いてもらい、硬質なドライブは自分で研削し、520化。


500sproket3

SCMの恐らく調質材なんだろう、ドライブスプロケは非常に硬いので、加工屋も嫌がる。
なのでアダプターを自作し、ボール盤で咥え、サンダーで研削。

焼きが鈍らぬ様に適宜水に浸けながらチマチマ削って、30分で完成。



スプロケ加工も済み、いよいよセブンスターを履かせる事に。

ところが2週間前にフロントと一緒にエアを充填しておいたのに、空気が全部抜け、ビードが落ちていた!
これはあれだ、昔の鋳造ホイールに良くある巣からのエア漏れだ。




エアを充填し直し、リークテストすると、無数の泡がシュワシュワと・・・・
サイダーか!

念の為同時にエアを充填したフロントのシックススターのエア圧を測ってみると、2週間で0.2キロの低下。
これならまぁまぁ及第点。
セブンスターと製造元は一緒であろうシックススター、中古で購入時、リムの内側に塗装が施されていた。


9fa55bd2.jpg
てな事を踏まえて、松田スピードにてリム内側を塗装する事に。
シリコンオフにて脱脂後、ミッチャクロンを吹き、ウレタン塗装@軟化剤入りで施工。
塗膜にピンホールが多数発生したのは、きっと巣に切削油が浸み込んでいるからだね。


7561b87c.jpg
丁寧にピンホールをタッチアップし、吹き付け完了。

再びタイヤを入れ、エア漏れチェックしてみると、僅かに漏れるので、再度タイヤを外し、漏れるあたりの裏側に筆刺しでタッチアップを施し、再び漏れチェックすると、こんだはオッケー♪

これで前後輪共にチューブレス化が実現する。



引き続きスプロケ組み込みへ。

既存のドリブンスプロケカバーを剥がすと、新品ぽいオイルシールが外れて遊んでいた。
カラーも裏返しに組んであり、どうやら前任者が誤組みしたらしい。

その新品と思しきダストシールを使い回し、素手で圧入を試みるも、恐ろしくキツクテ入らぬ。
シール外径55ミリに対し、収まるリテーナー内径は54ミリ。 これでは入らねぇ。

仕方無くプレスで押し込むと・・・・


500hub3

ダストシール外周のラバーが捲れてしまったトホホ・・・・


500hub4

とりあえずそこへカラーを挿入し、スプロケとカバーを装着。 (カバー、汚いなぁ・・・・)

この後勇躍後輪を車体にセットしようとしたら、左右カラーのスパンがチェーン引き内法よりも広い事が判明。
スプロケ側のカラーから指を突っ込むと、ベアリングとの間に隙間がある。 誤組みだ。

カラーを抜き取り、スライドハンマーにてダストシールを抜き取る。 壊れたシールは使用不能だトホホ・・・・
ここで事前に調達しておいた新品ダストシールの出番だ。
(ちなみにカラーはフランジを中側に、抜き取れない向きに組むのが正なのが落とし穴)



500hub5

次にリテーナーの内径の処理を。
ノーマル状態では45度のテーパが付いてはいるが、ピン角なので、圧入時にラバーが捲れてしまう。


500hub6

そこで件のピン角に丸みを付けて対処。


500hub7

で、プレスにて無事圧入。

といっても当初捲れを嫌ってシリコングリスを塗って圧入したら、シールが戻って抜けてしまい、NG。
グリスを拭き取っても最後の最後で少し戻ってしまい、アタッチメントをやりくりしてやっと圧入出来た。

と思ったのも束の間、こんだは圧入が杉山で、シールを引き戻す羽目に。
もう部品の予備は無いから、リテーナを外して、裏側から叩き出し、丁度の位置に戻して事無きを得た。

それにしても1ミリもあるオイルシールのはめ合い公差は設計ミスだと思う。

外径50~65ミリのオイルシールのはめ合い公差(JIS)は以下。

内圧がかからぬ場合H7(-0 +0.30)

内圧がかかる場合H8 (-0 +0.46

ちなみに再度ねじ込んだリテーナ、当初より少し余計に締まった。
それにより同じ所に打ったポンチマークが外す前より少しずれた事をここに記して置く。

(余談だが、ベアリングリテーナが逆ねじになってるんだが、これも設計ミスだと思う。 ダストシールの摩擦抵抗がねじを緩める方向と合致してはんまかかねぇ)


と、ここまで書いてきたが・・・・


hub13
ダストシールのはめ合い公差に関して、実はこういう事なのかも・・・・?
真相をご存知の方おられたら、是非ご教示ください。


500chain

ドライブチェーンは今回ノーマル530から520化に際し、DIDの最高峰を奢った。
公称48PSの4気筒500ccなら、コイツで充分。
きのこ号でも同じ520を使ってるが、未だチェーン調整知らず、伸びの少なさが特筆モノだ。


今回の一件でセブンスターホイールがノーマルより重い訳が分かった気がする。
サイダーみたいに泡が出るって事はウエハースか軽石みたいに気泡だらけで強度が得られず、仕方無く肉厚を増やして強度を出したんだね。
もう随分昔だがヨンフォア用のハヤシキャストの重量を計測した事があり、確かフロントはノーマルより軽かった記憶がある(リヤは同条件で計量できなかった)。

当時物ハヤシキャストは神戸製鋼で鋳造された事は知る人ぞ知るところ。
当時ハヤシレーシングが本気で軽量化と強度の両立を図るため、メジャーメーカーでそれなりのコストをかけて鋳造されたんだろうね。

ちなみにそのハヤシキャストはCB400FOURオーナズクラブ員のPAPさんに譲り、リム内側に塗装を程さずとも、チューブレスタイヤを使えている。

それに対し、ヘンリーアベ製セブンスターキャストはローコスト&ルックス優先て事なんだなきっと。
まぁあれだ、今回の仕様で、暫く様子を見るとしよう。


500cast1
500cast2

記念写真をばパチリ。






コメントする

名前
 
  絵文字