今月になり車検が切れてる事に気付いた6発号。
改めて車検を通したんだが、その折に燃料コックの漏れ不具合が発生。



cbxkock1
フランジのかしめが破断し、浮き上がってる。
古いコックは幾多見て来たが、こんなの初めて見た!
この状態でOFFで燃料が止まってたのは奇跡と言う他無い?
ちなみに43年物なんだが・・・・


cbxkock2
とりあえずCB400FOURオーナーズクラブのhaseさんから純正品を回してもらった。
ウチのは1979年式CBX-Zなんだが、形状の違いから、どうやら1980年式CBX-A用かな。



cbxkock3
とりあえず装着。
問題無し。


cbxkock4
で、壊れたオリジナルを分解。
CBX専用品で、内部構造も一般的な物とは違ってるね。
一般的な物はウエーブワッシャにて圧力をかけてるが、コイツはコイルスプリング式。
そしてスチールボール+コイルスプリングが使われてる。
だからレバー操作に節度があり、いい感じなんだな。
それにしても43年モノの割りには4つ穴パッキンは充分な柔軟性を有してるのには驚いたね。


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かしめ部分を適宜さらってから下穴を開け、M3のタップを立てた。



100
4つ穴パッキン、ストレーナ・パッキンセットを新品に。



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各ゴム部にはガソリン耐性のあるフッ素グリスを塗布して組み立てた。
動きの良さが期待できるのと、ゴムの寿命が延びるかなと。

今回破断するまで完璧に燃料を止めていたのはコイルスプリングによる強い圧着力の賜物かな。
旧車のコックはOFFにしてもジワジワ通ってしまうのは良くある事象だよね。

CBXは6連キャブ故、サイドスタンド駐車では6番キャブの方から燃料供給経路や6into1オーバーフローチューブを伝って燃料が1番キャブのフロート室に集まってしまう。
コックをONにしたままだと、20L以上入る燃料タンクからの重力落下もあるから、燃料がフロートバルブを押し下げてしまい、オーバーフローする。
故にオーバーフローは最も水下である1番キャブで起こる。

前傾エンジン/キャブなので、オーバーフローした燃料は吸気ポートに流れ込み、酷い場合はシリンダーが燃料で満たされてしまう。
ここでセルを回してしまうと、液圧縮(ウオーターハンマー)を起し、コンロッドを曲げてしまう。
過去にウチの6発号のエンジンをOHした時も、1番コンロッドが曲がってたんだな。

なので、CBXの燃料コックは何が何でも燃料をきっちり止めてくれんと致命傷を負ってしまうのです。
これはね、後期型の負圧コックであっても例外でないのです。
負圧が掛からぬとコックONでも燃料を通さぬという機構も、4つ穴パッキンがキチンと仕事をしてくれるから成り立つんであります。

そういった事に鑑み、ツーリング帰りには自宅から1キロ手前でコックをOFFにし、フロート室の燃料を使い切ってから仕舞います。

haseさん江
つーことで、オリジナルが使える状態に復旧出来たらば、貴重な新品同様コックを返納致します♪